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やちむん:生まれてくるもの

やちむんとは
暮らしに寄り添う
おおらかさそのもの

「やちむん」という言葉を
最近になってよく聞く気がする、
という方も多いのではないでしょうか。
近年、特に人気の高まりを見せていますが
その歴史は400年前までさかのぼります。

そもそも「やちむん」とは
うちなーぐち(沖縄の方言)で、焼きもののこと。
その歴史は琉球王朝の時代から始まり
現在、那覇市の「やちむん通り」がある壺屋という場所に、
琉球王府が腕の立つ陶工を集めたことから
発展していったそうです。
やちむんには
釉薬をかけて焼くジョーヤチ(上焼)と、
マンガンといううわぐすりをつけて焼くアラヤチ(荒焼)の
2種類があります。
皿やマカイ(椀)、鉢、カラカラなどは上焼がほとんどで、
荒焼は酒がめなどでよく使われる技法です。

やちむんは、南国の沖縄らしい大胆な色使いのものや、
伝統的な唐草模様や魚紋などが、
のびやかな筆使いで描かれていることが多いのが特徴。
伝統のある民芸品でありながら
現在の暮らしにもぴったり寄り添う、おおらかさがあります。


沖縄の土をこね
沖縄の天然の釉薬をかけ
窯の神様に祈る

[沖縄の土]
やちむん作りは
そもそも土をこねることから始まります。
その土は、沖縄の大地そのまま、
削り取った粘土が原料です。
一番代表的なのは、沖縄の北部から採れる赤土。
鉄分を多く含むので、そのまま使うと
どうしても黒く仕上がってしまいます。
そこで赤土の他にも、沖縄の土を数種類ブレンドして、
一度乾燥してから
石や葉っぱなどの不純物をひとつひとつ取り除き、
職人の手でこねてこねて空気を抜き、
なめらかにしてから
ロクロなどで形成していきます。
土作りだけでも、
こんなに手間と時間がかかる根気のいる作業なのです。
うつわの形を作ったら、
ムンとするような蒸し暑い沖縄の空気で、
ゆっくりゆっくり自然乾燥させることで、
「がんじゅうちゅらさー」(頑丈で美しい)な、
割れにくい丈夫なうつわになっていきます。

[沖縄の釉薬]
釉薬とは、ゆうやく、またはうわぐすりとも言い、
乾燥させた土のうつわに
とろりとかけて焼き上げていきます。
この釉薬、
ふつうは材料のお店で手に入れますが、
多くの沖縄の窯元では
自分たちでイチから作っているのです。
原料になるのは、ガジュマルの木、サトウキビ、
お米のモミなど、沖縄で採れるものばかり。
それらを焼いて灰にした後
細かく砕いてふるいにかけ
すりつぶして調合していくという、
まるで実験のような緻密な作業が続きます。
そうして作った釉薬は、
どれも似たような黒い液体になりますが、
その釉薬で絵付けした後、焼き上げると
コバルトブルーや飴色、エメラルドグリーンなど
鮮やかな色が浮かび上がってきます。
焼き上がるまで、どんな色がでるかわからない、
そこが職人の腕の見せどころです。

[窯の神様]
やちむん作りで使われるのは、
ガス窯、灯油窯などもありますが、
一番有名なのがなんといっても登り窯です。
登り窯は、その名の通り、
何個もの部屋が連なって
まるで丘を登っているような形になっています。
窯の一番下の入り口から火を入れて
まとめて焼き上げるので、
窯あげは年3回など、
本当に少ない回数のみ。
窯にもよりますが、一度火入れをしたら、
丸2日くらい、そのまま炊き続けます。
窯に火を入れるとき、窯の神に
「生まらしみそーれ」
(生まれてきてください)と祈りを捧げ、
焼き上がったら
「ゆう生まれとうみ」
(よく生まれてきてくれたね)と
迎え入れます。
やちむんは、作るものではなく、
生まれてくるもの。
神に祈りを捧げる、それは、
昔ながらの沖縄の生きかたそのものでもあるのです。

※全ての窯元の作り方ではなく、代表的なものを抜粋しています。


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